音響学科を卒業後、オーディオメーカーの開発部に入社。無響室(当時日本に数部屋しかないといわれていた)にこもり、マイク、スピーカーの周波数特性の改善、アナログ回路の開発にとりくむ。SN比(サウンド、ノイズ)の良いアンプ等を開発。3年間オーディオ装置全般を学ぶ。
世の中にマイクロプロセッサが登場し、ソフトウェア中心の開発が主流となってきたので、転職を決意。
ハードとソフトの両方を開発していくことを望み、板金加工メーカーに転職。サーボモーターを制御する開発に携わる。この経験が素晴らしいものだった。アナログ回路を理解していたので、ソフトウェアでのサーボ制御理論はすぐに理解できた。自分で作ったハードウェアに位置速度電流のモータ制御をソフトウェアから制御することができるようになり毎日が楽しくて仕方がなかった。
次に自分でデザインしたイーサネット通信用のハードウェアでファームウェア開発。デバイスドライバからプロトコルスタックを一から作って最終的にロボットコントローラと接続して高速通信を達成した。
自社製マザーボードをデザインして、そこからPCベースのCNCの開発し、モーションコントロールのボードをPCのスロットにさして使えるようにした。このころWindows3.1をOSにしたパソコンCNCを市場に投入。その後Windows95・NT3.51がリリースされて業界に衝撃が走りパソコンベースのCNCは加速した。
次回につづきます。